製品概要 :
カボザンチニブ(Cabozantinib、開発コード:XL184、184と略される)は、マルチターゲットである有効範囲の広い抗がん薬で、MET、VEGFR1/2/3、ROS1、RET、AXL、NTRK、KITなど、少なくとも9つのターゲットを阻害することができる。
米国FDAは、2012年にカボザンチニブカプセル(140mg/日)を進行性・転移性の甲状腺髄様癌(MTC)の治療薬として承認し、2016年4月にはカボザンチニブ錠(60mg/日)を血管新生阻害治療後に進行性腎細胞癌(RCC)患者の治療薬として承認した。
2019年1月、FDAは、カボザンチニブ錠(1日60mg)をレバチニブやソラフェニブなどの他の標準的な全身療法後に増悪した進行性肝細胞がん患者の治療薬として承認した。
肝細胞癌の2次治療薬であるカボザンチニブ錠は、肝細胞癌患者の生存期間を著しく延長し、死亡または進行のリスクを56%減少させることができる。
進行性肝細胞がんの患者さんは、全身療法を行っても予後が悪く、治療の選択肢が限られていることが多い。CELESTIAL試験では、カボザンチニブ錠が進行性肝細胞がんの患者さんの全生存期間、無増悪生存期間、客観的寛解率を大幅に改善したことが示され、肝細胞がんの患者さんの新たな治療選択肢となった。 中国の肝がん患者数は膨大で、毎年世界で新たに発生する肝がん患者の50%以上を中国の患者が占めており、その中でもB型肝炎による肝がんは最も多い。 肝がんは秘匿性のため、ほとんどの肝がんは発見された時点で進行性肝がん。 肝がんの治療薬としてカボザンチニブ錠が承認されたことで、中国の患者さんに新たな希望をもたらすだろう。
カボザンチニブは、骨転移を抑制する能力が高く、腎細胞がんの骨転移や前立腺がんの骨転移など、多くの固形腫瘍の治療に広く用いられている。
効能・効果 :
1、血管新生阻害による治療を受けた進行性腎細胞がん患者の治療に使用される。
2、レンバチニブやソラフェニブなどの他の標準的な全身療法後に増悪した進行性肝細胞がん患者の治療に使用される。
用法・用量 :
甲状腺癌:推奨は、1日一回、1回140mg。
腎細胞癌や肝細胞癌:推奨は、1日一回、1回60mg。